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3学会合同呼吸療法認定士に合格した勉強方法は?実務経験2年で資格取得した勉強法を具体的に解説!

 

はじめに

この記事は急性期や呼吸器を専門的に経験したことのない、実務経験年数2年の理学療法士が3学会合同呼吸療法認定士試験に合格した勉強方法や使用教材などを説明していきます。

まず、私の経歴は大学病院の回復期病棟で2年間勤務し、現在は大学病院の訪問リハビリで勤務しています。第26回の3学会合同呼吸療法認定士試験を受験し合格しました。受験のきっかけは学生実習で指導者であった2名の先生がICUでのリハビリ経験をしていたり、呼吸器が専門の療法士であり興味を持ったからでした。

ここから試験勉強の前に最も大切な『申し込み』について話します。

※ここからの内容は私の受験した第26回試験の日程や期日で書かせていただきます。そのため今後受験を考えている方は公益財団法人医療機器センターを必ず確認して下さい。

 

申し込みについて

3学会合同呼吸療法認定士試験は、申し込みが最難関と言われています。その理由として第25回試験までは申請書類の受付が先着順であったからです。毎年、申請書類受付開始日の8時前から全国の郵便局で行列ができていたという噂を聞いたことがあります。職場の先輩は郵便局の時間外窓口の存在に気付かずに発送が30分程度遅れて先着から漏れたと話を聞きました。受験者は受験者数の多い年が約5,300名から、定員は4,000〜5,000名程度と予測されます。また、申請書類にミスがあった場合は、書類審査に落とされる可能性もあります。書類は印刷用紙のサイズ指定がされていたり、書類に病院の公印又は院長印が必要となる書類もあります。時間に余裕を持って準備することをおすすめします。

私が受験した第26回試験は定員超過した場合は抽選となっていました。コロナの影響が初めて生じた第25回試験と第26回試験は定員超過していません。

現在コロナ禍でも徹底的した感染対策のもと、第25回、第26回と無事試験が行われています。徐々に受験者数も増加してくるのではないかと予測しています。第27回試験は定員超過した場合は抽選となっています。焦って郵便局に向かう必要はありませんが、書類のミスに十分気を付けてください。

詳細は、必ず第27回3学会合同呼吸療法認定士認定講習会及び認定試験についてのホームページを確認してください。

ここから参考書・問題集について話します。

 

使用した参考書・問題集は?

大切なのは、教材選びと試験までの計画を建てることです。最も大切なことは、試験までの計画を立てることです!!具体的に説明します。

 

教材選び

教材については、私は基本的な単語や略語などから全くわからない状態でしたので、最も基本的な教材から応用的な教材まで使用しました。主に使用した教材は、参考書2冊、問題集5冊で全国統一模試とアステッキのアプリも使用していました。アステッキに関してはフルボックスパック プレミアムを使用しました。使用した教材は下記のものです。

 

参考書

使用していた教材は主に2つです。

  1. 認定講習会テキスト
  2. 病気が見えるvol.4 呼吸器

主に使用していた参考書は上記の2冊です。基本的に講習会テキストを使用して、イメージのつきにくい部分は病気が見えるを使用していました。

 

問題集

使用していた問題集は5つです。

  1. 呼吸療法認定“合格チャレンジ”100日ドリル
  2. アステッキ 呼吸療法認定士 受験必須 再現過去問集
  3. アステッキ 呼吸療法認定士 受験必須 再現過去問集【応用編】
  4. アステッキ 呼吸療法認定士 総合まとめ演習問題集
  5. 呼吸療法認定士 予測問題集(通称:青本)

上記の問題集に追加で

・アプリ(ケアまる)

・呼吸療法認定士 全国統一模擬試験

を使用しました。

私は心配性な性格も含め、基本的な教材から応用的な教材まで多くの教材を使用しました。これだけの問題集の使用は3学会合同呼吸療法認定士の受験者のフルパックと言えるでしょう。

 

スケジュール

ここから最も大切な試験までのスケジュールについてです。

私が本格的に勉強を始めたのは2020年12月頃です。私は試験までの大雑把な計画を立てて、月単位の計画と週単位の計画、1日単位の計画を立てていました。計画・スケジュールを建てる上で最も大切なのは、試験日までの逆算です。1冊の問題集をこなすのも問題集の問題数から逆算して計画を立てるのです。具体的なスケジュールを紹介します。

 

試験までの全体計画

大雑把に試験までに使用する教材などをスケジュールしました。

日程 使用問題集
2020年12月 呼吸療法認定“合格チャレンジ”100日ドリル
2021年1〜3月 アステッキ 呼吸療法認定士 受験必須 再現過去問集

呼吸療法認定士 予測問題集(通称:青本)

2021年4〜8月 アステッキ 呼吸療法認定士 受験必須 再現過去問集

アステッキ 呼吸療法認定士 受験必須 再現過去問集【応用編】

アステッキ 呼吸療法認定士 総合まとめ演習問題集

呼吸療法認定士 予測問題集(通称:青本)

2021年9月 呼吸療法認定士 全国統一模擬試験
2021年10〜11月 呼吸療法認定士“合格チャレンジ”100日ドリル

アステッキ 呼吸療法認定士 受験必須 再現過去問集

アステッキ 呼吸療法認定士 受験必須 再現過去問集【応用編】

アステッキ 呼吸療法認定士 総合まとめ演習問題集

呼吸療法認定士 全国統一模擬試験

呼吸療法認定士 予測問題集(通称:青本)

2021年12月 試験

試験勉強が進むにつれ、自分で問題を解くペースが分かってくるため、月単位、週単位、1日単位と徐々に細かい単位でスケジュールを立てることがポイントです。

 

月単位の計画

上記の大雑把な全体計画から月単位で主に使用していく教材を決めていきます。勉強し始めはどの教材を使用して良いか分かりませんが、私はまずは基本的な内容で問題数の少ない『呼吸療法認定“合格チャレンジ”100日ドリル』をとりあえず1周することを目標にしました。1周することで試験内容を大雑把に把握でき、問題集を1冊こなした達成感を感じることができます。

試験から時間がある間は、基本的な内容と多くの試験受験者が使用している『アステッキ 呼吸療法認定士 受験必須 再現過去問集』『呼吸療法認定士 予測問題集(通称:青本)』を主に使用しました。月単位で徐々に難易度の高いとされる教材を使用していきました。

試験に近付くにつれて問題を解くペースも上がってくるので、月単位で使用していく使用教材を増やしていきました。増やしていくことで基本的な内容も応用的な内容も触れることができるので、内容を忘れずに繰り返し解くことができました。

 

週単位での計画

1ヶ月で4〜5週間ありますが、私は少し余裕を持って、1ヶ月を4週間として計画を立てていました。1ヶ月で使用する予定の教材が2冊であればその2冊を1週間あたり何問もしくは何領域解くかを決めていました。試験が近付いてきた際は1週間に使用する教材を何周するかなど決めていました。また、使用教材は必ず1ヶ月で最低1周はするように目標を立てていました。

 

1日単位での計画

1日の予定は朝起きてから寝るまでのスケジュールと使用教材をどれだけ解くかを決めていました。予定は前日の就寝前に毎日計画していました。計画をを立てる際は計画が可視化できるようにTo Doリストを作り、終了したものを消していました。寝る前に必ずすべてリストが消えている状態になっていることを確認して寝ていました。オススメはTo Doの中に「次の日の計画立て」を入れることも忘れないようにすることです。

 

実際の勉強法は?

勉強を始める前に全問題集の解答用紙を自分で作りました。解答記入欄と正当欄を作り、問題を解いた日付と正答率を書き込めるような簡単なものです。問題を解く際は必ず解答用紙を印刷して解き終わったものをとっといていました。

平日は午前7時(出勤)〜午後6 or 7時頃と月半分の午前7時〜13 or 14時頃までは仕事でした。

2020年12月〜2021年3月頃までは、朝はほとんど勉強せずに仕事の日は仕事から帰ってきて2〜3時間程、仕事の休みの日は午前3時間程・午後6時間程度の勉強をしていました。仕事の日は問題集の1〜3領域程度行っており、休日は問題集を半分〜1冊を解説を分からない単語などを調べながら時間をかけて行なっていました。

2021年4月頃から本格的に勉強を始めました。朝は4〜5時頃に起床して出勤前に2〜3時間程勉強していました。仕事中は基本的に勉強はできませんが、昼休憩の少し間時間などにアプリの『ケアまる』を使用して勉強していました。帰宅後は食事・風呂などを済まして12時前後まで勉強をしていました。

休日は朝は平日より1時間程遅めで5〜6時頃に起床して勉強を始めていました。基本的に午前中は昼の12時まで勉強して、12時から昼食30分程度、午後は休憩1時間、夕飯・風呂の時間を除いてずっと勉強していました。

試験の1〜3ヶ月前は、平日は主に使用していた5つの問題集+全国統一模擬試験の中から1冊、休日は2〜3冊を毎日解いていました。呼吸療法認定“合格チャレンジ”100日ドリルと全国統一模擬試験は合わせて1冊として勉強していました。

上記の睡眠時間などを見て効率が悪い!などと思う方もたくさんいると思いますが、試験当日は長時間であり体力も必要です。毎日しんどい日々でしたが、試験当日は少しも集中力を途切らすことなく問題に集中できました。また、先に書いた解答用紙をとっといておくことで、見返すと少しずつ正答率が上げってきているのが目に見えて分かり、非常にモチベーションに繋がりました。

 

試験当日

試験当日は11時開場・受付、12時半着席となっていました。

私は前日は試験会場から徒歩40分程度のホテルに宿泊しました。前日はいつもより早く寝て朝は6時頃に起床し、朝食まで勉強していました。朝食を終えたら9時頃にホテルを出て、ゆっくり歩きながら試験会場に向かいました。10時頃に試験会場について試験会場前のベンチで勉強していました。予定より早めの10半過ぎ頃に開場の案内があり開場しました。開場の際は入り口で受験票提示と検温があり、再入場不可となっていました。試験開始前にトイレを済まして、自分の席で最後の試験勉強をしていました。

※ホテルの予約は早めにしましょう!!全国から試験を受けに来る人がたくさんいますので、近くのホテルは争奪戦です。また、会場での食事は禁止されていて、12時半の着席からは基本的にトイレも禁止となっていました。開場前に食事を済ませて、着席前にトイレに行っておきましょう。

 

合格発表

合格発表は郵送で送られてきます。発送前に認定委員会事務局より試験結果通知の発送日、発送方法を記したメールが届きます。ちなみに第26回は2022年1月14日(金)に発送されました。

 

合格発表後の手続きについて

試験結果が無事合格でしたら、封筒の中に3学会合同呼吸療法認定士認定申請書と申請書類提出用封筒(事務局宛)、認定申請の説明用紙が入っています。認定申請の説明用紙通りに申請を進めていきます。まずは、認定登録料3,000円を振り込みます。申請書類を作成して証明写真を貼付します。この際に氏名に変更のある場合は戸籍抄本原本の同封が必要であったり、休職中である場合は休職期間などの記入が必要となってきます。申請書類提出用封筒に申請書と振込票控またはATM利用明細をA4用紙にコピーしたものを入れて事務局へ送付します。書類提出の注意点は、第26回試験では認定申請期限が2022年1月31日必着となっていて、書類作成にあまり時間がなかったことです。期限を過ぎた場合は申請書類は一切受け付けず、提出は郵送のみとなっています。また、期限までに登録申請手続をしなかった場合は『3学会合同呼吸療法認定士』の資格保有者となりません。余裕を持って書類を提出することをオススメします。

 

まとめ

私は勉強し始めの頃は、問題文や選択肢、解説に出てくる単語レベルから分からない状態で勉強を始めました。勉強を進める中で少しずつ理解できるようになり、問題の正答率が上がっていきました。毎日勉強で挫折しそうになることもありましたが、合格を目標に何とか頑張れました。楽しみながら勉強することが大切です!

この試験は試験前にも注意する点がいくつもあります。また、遠方から受験する方は試験前日の宿泊場所も争奪戦となります。とにかく早めに行動することと、試験までの計画を逆算して余裕のある行動をしましょう。

この記事を読んでこれから受験する方の手助けやモチベーションに繋がることを願っています。最後まで諦めずに勉強頑張ってください。

 

 

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